第40回 日本の育成について

2012.08.28

Q.クーバーの日本での指導が始まったのが、ちょうどJリーグが開幕した1993年からでした。クーバーの発展と同時に日本のサッカーが進化する様子も見てこられたわけですが、どのように変化していったと思いますか?

A.プロリーグの発展が、サッカー全体の発展に大きく関係しています。日本はJFAの頑張りが実を結び、現在では韓国、イラン、中国を抜き、男女ともにアジアのトップチームとなりました。日本はワールドカップへ出場するようになり、サッカーを支える周りの環境やコーチのレベルの向上が大きな影響を与えているのだと思います。

Q.クーバー・コーチングは、現在99校が開校し、もうすぐ100校になろうとしています。今では、多くの子供たちがあなたたちの働きによってクーバー・コーチングの指導を受ける事が出来るようになりました。そのことについてどう思いますか?

A.当初は、99ものスクールを開校できるとは思っていませんでした。本当にうれしいことです。また、我々の指導法が全国に広がることで日本のサッカーの指導法にも変化が起き、現在の日本サッカーに影響を与える事ができているのならば、それは素晴らしい事です。

Q.アルフレッドから見た日本選手の長所と短所、また、短所に対してのアドバイスを教えてください。

A.日本人選手は集中力があり、努力をすることが出来ます。また勤勉で、日頃の素行が良いと思います。逆に、判断力や判断スピードが、プレミアリーグの選手に比べると劣るところがあるかと思います。これらの能力を向上させるには、クーバーで行われるテクニックの反復練習、ボールに触れる機会を増やす事、ミスを恐れない心を持つ事が必要になります。また、コーチは選手を褒めてあげるようにしましょう。特に、技術ではなく、選手の努力を褒めてあげましょう。

Q.メッシのような選手を育てる事はできるのでしょうか?

A.メッシと全く同じ選手を育てる事はできませんが、同じような動きは出来るようになると思います。そしてクーバー・コーチングはその動きを教えるようにしています。

Q.具体的にどのような指導を行うのですか?

A.まずは1v1やフィニッシュ、サッカーに対する姿勢等、メッシの特徴をよく見て分析します。そして、クーバーの育成ピラミッドなどを使いながら、子供たちに指導するのです。

Q.最後に、日本の指導者に向けてメッセージをお願いします。

A.私は、いつも勉強することを心がけています。コーチも選手と同じで、日々の勉強と経験が大切だと考えています。皆さん、一緒に勉強を続けていきましょう。

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