私は小学生の時、チームメンバーに差をつけようとチームの練習後にハードなゴムチューブトレーニングをがんばっていました。しかしある時、両足股関節、膝関節が同時期に関節炎になりドクターストップがかかってしまいました。オーバートレーニングによる膝や股関節への負担が大きかったのだと思います。
「トレーニング理論」を学んで、体が未熟な状態で負荷のかかるトレーニングをする場合は、正しいフォームや負荷の調整が必要だったことを改めて実感しました。
アカデミー
アジリティトレーニングで足は速くなる! 研修レポート「トレーニング理論」
2021.11.25.THU
小学生にアジリティは必要?
1学期の授業を受けて、1番意識が変わったのは怪我予防、スクール時の受傷者の対応、アフターケアです。機能解剖学では今まで習ったことのなかった骨や怪我の種類についてを学ぶことができました。スクール生が受傷した際、自信を持って処置ができるようになり、学べてよかったと感じました。また、1日でも早く復帰できるよう怪我部位周辺の軽い筋肉トレーニングを伝えたり、復帰後のクールダウンの大切さを伝えたりとサポートしています。
アジリティとは
日本語で言う敏捷性のことです。足の速さなどをイメージするかもしれませんが、サッカーにおいては単なる速さのことを指しているわけではありません。スピードや加減速、さらには方向転換の速さなどのことを指しています。
静→動、動→静など動きの変化の速さ
サッカーにおいて攻守両面で必要不可欠なものです。
相手を抜き去るドリブルをするためには、緩急をつけたドリブルが効果的です。トラップの際に素早く切り返し相手の逆を取れれば大きなチャンスにつながるでしょう。ボールを持った相手に対応するには、自由自在に加速、減速、方向転換が欠かせません。アジリティを鍛えることでたくさんの場面で活躍できます。
トレーニングをする際注意して欲しいポイントを3つ紹介します。
加速はできているか?
最初の出だし数歩からできているかが重要です。走るフォームは前傾姿勢を意識します。素早く足を動かすことができる俊敏性を鍛えることにより爆発的な加速が可能です。
減速はできているか?
状況にあった減速ができているか。相手が追ってきている状態で急な減速で相手を交わせているかなど。減速する際には重心を低くするとより効果的です。
進みたい方向へ素早く方向転換できているか?
減速してからの方向転換は、向きを変えたい方に素早く重心を移動できるかが重要になります。上体を流さない事も。
トレーニング紹介
小学生低学年~高学年にかけて「ゴールデンエイジ」と呼ばれる成長世代があります。神経系の発達が著しく向上し全体の約90%が完成される年代となります。特に幼児期は、体の動かし方や力加減のコントロールなど運動を調整する能力が向上する時期です。クーバーコーチングではアジリティ能力を高めるため鬼ごっこをしたりラダーを使用したりするトレーニングも入れています。
親子でも出来るトレーニング法をご紹介したいと思います。
鬼ごっこ
一見するとただの遊びに思えるかもしれませんが、鬼から逃げるために加速、減速や方向転換を行う必要があるなどぴったりです。子どもたちに馴染みがあるため、細かいルール説明がなくてもすぐにできる点も大きな特徴です。強度を上げる為に鬼を1人から2人、逃げられる範囲の変更ができます。
ラダートレーニング
小学校の徒競走では毎回ビリで自分の足の速さに自信がありませんでした。しかし、小中高とラダートレーニングをしたところ足の運びが速くなりステップワークが良くなり自ずと足の速さにも繋がりました。ラダー上で、いろいろなステップを踏むことで、足の動きやさばきが素早くなります。
2人1組になり、片方の人がラダートレーニングをしている時に、もう片方の人はタイミング良くボールを投げてあげましょう。それをノーバウンドで返すなど運動強度や判断、反応も鍛えることができます。
スクエアアジリティ
前傾姿勢を保ち、足の入れ替えスピードを意識し加速します。ターンの際体が外側に流れないよう地面からの反発と体のラインを合わせ、方向転換しよう。最後にサッカーはボールを使う競技のため前にボールを置き体の向きに気を付けてトレーニングしましょう!
慣れてきたら下の動画のように運動強度もあげていこう。
8の字ドリブル
幅は個人差によって長くしたり短くしたりしましょう!幅を短くした方がアジリティ要素は高まります。ドリブルする際にはマーカーの近くを回るように意識しましょう。タイム走にすればもっとアジリティ要素が大きくなります。
慣れてきたらインサイドだけで回ったりアウトサイドだけで回ったりとバリエーションも工夫していきましょう!
成長期に気をつけること
小学生年代は、成長期の真っ最中です。
成長期は筋力アップやパワーアップを重視するのではなく、まずは正しいフォームを身につけることを大事にしてください。
そのためにも、保護者の方には子供のトレーニングをよく見てあげて欲しいと思います。
負荷がかかりすぎていないか、姿勢がおかしくなっていないか、など。
親子で一緒に、楽しくやれるとさらに良いでしょう。
サッカーでの足の速さはその人の個性にもなります。親子で小さいうちからアジリティトレーニングをして足を速くしよう!
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