皆さんがよく口にする言葉、「運動神経」。
「あの子、運動神経いいよね」と良く言いますが、その運動神経とはここで言うコーディネーションです。
コーディネーションとは、頭と体をつなげる能力、自分の体を思い通りに動かす能力です。
ではこの「コーディネーション」とは具体的になんなのか?どう言ったコーディネーション能力があるのか?
この記事で説明して行きたいと思います。
アカデミー
2021.12.02.THU
皆さんがよく口にする言葉、「運動神経」。
「あの子、運動神経いいよね」と良く言いますが、その運動神経とはここで言うコーディネーションです。
コーディネーションとは、頭と体をつなげる能力、自分の体を思い通りに動かす能力です。
ではこの「コーディネーション」とは具体的になんなのか?どう言ったコーディネーション能力があるのか?
この記事で説明して行きたいと思います。
アカデミー第23期生
斉藤 唯(さいとう ゆう)
東京都出身
1学期の「サッカー基礎理論」の講義でサッカーにおける動きや原則を学んだことによって、サッカーを言語化できるようになりました。今までは感覚で動いていた部分も、なぜそう動いていたのか?どう言った理由があるのか?を考えながらプレーするようになりました。それにより実際の指導現場でも、子供たちにより具体的に、納得してもらえるように説明することができるようになってきたと感じています。
サッカー選手にとって大事な身体的な能力はいくつかあります。
試合中走り続けるために必要な「持久力」。急激な加速を行うために必要な「筋力」。
スピードのアップダウンや方向転換に必要な「アジリティ」。
その中でも、上手な身のこなしをするために必要なのがこの「コーディネーション」です。
サッカーで良いパフォーマンスを発揮するには3つの条件があります。
1つはパフォーマンスの土台となる「基礎体力」。試合中にできるだけ長く走るための持久力や一瞬の加速で相手を引き離す瞬発力、素早く方向転換を行うためのアジリティなどがこの「基礎体力」に含まれます。
次にクーバーコーチングや普段の練習で培われるテクニックやキック精度などの「スキル」。
そしてその「基礎体力」と「スキル」を繋ぐ懸け橋となる「コーディネーション能力」。
いくら優れた持久力、瞬発力、アジリティを持っていたとしても、それらを上手く使いこなし、スキルへ繋げるための「コーディネーション能力」がなければ意味がありません。
実際私も、クーバーコーチングのアシスタントを始めて以降、コーディネーション要素が含まれている「ボールマスタリー」を知り、練習しました。その結果、試合中に以前よりもスムーズに「シザーズ」や「シミー」などのテクニックを行えるようになりました。
コーディネーション能力は以下の7つに分類されています。
定位能力、変換能力、連結能力、識別能力 、反応能力 、リズム能力 、バランス能力 。
今回の記事では「定位能力」と「連結能力」をピックアップして解説したいと思います。
定位能力は、自分の周囲の人やものとの位置関係を正確に把握する能力です。
より具体的に言うと、自分を中心とした場合の、味方、相手、ボール、スペース、ゴールとの距離を把握したり、ボールの高さ、軌道、落下地点などを把握したりするのに必要な能力です。
定位能力を鍛えることにより、試合中により良いポジショニングができ、より良いタイミングでボールを受け取ることができるようになります。
鬼ごっこやキャッチボール、ボールマスタリーにもある「ドリブル中にボールをまたぐ」動作などをすることにより定位能力を鍛えることができます。
連結能力とは、関節や筋肉の動きをタイミングよく同調させる能力です。
サッカーでは走りながらボールをコントロールし、パス、シュート、ドリブルをすることが多いです。その時にこの「連結能力」が必要になります。
具体的な例を挙げると、味方のずれたパスにバランスを崩さずに反応したり、メッシの様にとても速いスピードでドリブルをしながら相手を交わしたりするために必要になります。
この能力は様々なトレーニング方法で鍛えることができます。
例えば足と腕を違うリズムで動かすトレーニング。これは実際にアカデミーの指導実践でもやってみたのですが、動画のように腕は三拍子で動かし、足は二拍子で動かします。とてもシンプルなトレーニングですが、実際やってみると意外と難しく、とても楽しいです。
他にも、ブラジル体操を行うことでコーディネーションを鍛えることもできます。
ブラジル体操とは、リズムに合わせて動きながら行うダイナミックストレッチです。
ブラジル体操はステップなど動きを入れることによって、筋肉、骨格、心肺機能へ軽度な負担をかけることができます。
そのため、これから激しい運動をするための準備運動として有効と言われています。また、ウォーミングアップとして行うことで、体の疲労具合、調子が悪くないか、ボディバランスはいいか、などの状態を確認することが可能です。
コーディネーションは、5歳~12歳の間で行うのがベストなタイミングです。なぜならば、これらの神経系は子ども時代に急激に成長し、5歳くらいで成人の80%、12歳までにはほぼ100%まで発達してしまいます。つまり、この5歳~12歳の期間に、コーディネーショントレーニングによるさまざまな動きを経験すればするほど、神経系は刺激され、俗に言う「運動神経」が良くなります。
今回の記事で紹介しきれなかったコーディネーション能力、及びその能力のトレーニング方法はどれも家の中や公園などの少しのスペースがあればできるものが多いです。
ぜひスクールのコーチに聞いてみたり、ネットで調べたりして子どもたちに沢山の動きを経験させてあげましょう!
2017.09.25.MON|調査
2015.11.25.WED|サッカー
2015.12.07.MON|特別企画